H22.6.23(水)宮崎県立高鍋農業高等学校

実はこの文章は2011年(平成23年)12月7日に書いています。
1年半前の宮崎は口蹄疫一色でした。
そしてこの高鍋農業高校はその直接の被害者でもあります。
生徒たちが心を込めて育ててきた牛を殺処分せねばなりませんでした。

私が宮崎県キャリアアップ・キャラバンのお話を宮崎県から打診されたのが
H21年の秋でした。
口蹄疫はまだ起こっていません。
「テーマはフリーター・ニート対策」と考えていました。

そして翌年の講演スタート前にこの緊急事態が起こりました。
当初は講演活動を延期する案もありました。
でも「こんな状況だからこそ」ということで講演を行うことに。
ただ同じ気持ちでは回れません。

ここが1つのターニング・ポイントでした。
講演のテーマを従来の「フリーター防止」ではなく
「自己肯定感をいかに育むか」に切り替えました。
私はこのとき以降、ずっと自己肯定感を扱うようになります。
この宮崎の講演から切り替えたわけです。

セリグマンのポジティブ心理学をいかにしてわかりやすく授業化するか。
ずっと暖め続けてきた内容を1stステージから行い
生徒さんからの大反響を得ました。
よかった。

そしてこの高鍋農業高校。
ほぼ全寮制のこの学校での講演は大いに盛り上がりました。
ありがとうございました。

講演後のアンケートに次のような質問がありました。

「口蹄疫のせいかもしれないけどなんだかやる気がわかない。どうしたらいいか?」

ありうることです。
私は次のように回答しました。

【以下回答】

口蹄疫はかなり関係していると思います。
みなさんが育てた動物たちが大変なことになったわけですから。
ただKさんの心の中でよく対話してみることは必要です。
「本当に口蹄疫のせいでやる気がしないのか?それとも別の問題が原因なのか?」。
私が講演でお話したセリグマンの心理学はまさにこのことを言っています。



希望とは、
トラブルに対して「一時的」で「限定的(特定の)」な原因を見つけることによって生まれるのです。
あなたが見出さなければなりません。
誰も代わりには見つけてくれません。

問題が口蹄疫であれば、今となってはどうしようもできないでしょう。
いくら自分に反論してもどうにもならないことかもしれません。
そんなときは、

「今は落ち込んでいるけど、きっと時間がたてば私はまた立ち直る!」

というような言葉を自分自身につぶやいてください。

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